どんな素材のどんな色でも、紫外線を浴びると色素が酸化され退色していきます。日本工業規格(JIS)では、紫外線に対する染色の耐久性を試験する制度が定められています。染色の技術や染色工程によって光への耐久性は変わってきます。また、色の種類によっても、紫、青、赤、緑、黄の順に変退色しやすく、濃い色ほど変退色の差が際立ちます。衿の付いている服は、衿を裏返して普段光の当たらない衿に覆われた部分と肩など光に当たる部分を比較してみましょう。衿周りなど肌と接する部分は汗がしみ込みやすく、汗を含んだ部分に紫外線が当たるとより退色しやすくなります。洗うと全体の汚れが落ちて、変退色が鮮明に現れることがあります。