◎裏地が異質な生地は2枚の薄い布の張り合わせ

ファッション性の高いイタリアブランドのコートなどには、1枚の布のように見えて、表裏が全く違う表情の生地があります。これは、ボンディング加工といって、2枚の薄い布を接着剤で張り合わせたものです。夏季になると、乾燥する地中海性気候と違って、日本の夏は雨も多く湿度の高い季節です。ボンディングに使われている接着剤は、高温多湿な夏季の保管によって分解し、溶けやすくなります。このことで、張り合わされていた生地が剥がれたり、樹脂がドライクリーニングによって染み出したりしやすくなってしまいます。

◎夏場の高温多湿な保管が接着剤を溶かします

大切な衣類の寿命のために、必ずポリ袋から出して、乾燥剤を置くなど、通気性の良い状態での保管をお願いします。